▼オルソケラトロジーとは?
オルソケラトロジーとは一言で言うと「寝ている時に特殊な形状のレンズを装着して角膜の形を変え、朝レンズをはずして日中は裸眼で好視力を維持して生活できるコンタクトレンズ」のことです。語源はギリシア語の「ortho(矯正)」、「kerato(角膜)」、「logy(学問)」という言葉を組み合わせたもので、直訳すると「ortho-keratology(角膜矯正学)」という意味となります。これはそのままずばり「角膜を矯正して視力を向上させる」というオルソケラトロジーの特徴を表しています(もし語源を知らずに使用している友達がいたら教えてあげてください)。
この「レンズの装着は夜寝ている間の数時間だけで、昼間は裸眼で生活できる」という部分は大きなメリットです。
このサイトをご覧いただいているあなたも現在メガネや通常のソフト・ハードコンタクトレンズを装着されているかもしれません。私も中学時代に視力を悪くして以来、メガネを手放せない生活が続いていました。
しかし、「オルソケラトロジーを使用してからは昼間の間は両目とも裸眼で1,0程度の視力を維持できるためにメガネを使用したことはほとんどありません(レンズをつけなかった翌日にたまに使う程度です)。
これは全てオルソケラトロジーのおかげです。
▼オルソケラトロジーの原理
あなたは近視の原理をご存知でしょうか?私はオルソケラトロジーを始める前には全然わかりませんでした。
ご存知でない方も多いと思うのでここで簡単にご説明しておきたいと思います。
まず眼から入った光が網膜に映されて物が見えます。
通常はその光は映像を映す網膜に上手くピントが合うのですが、近視の人はこの眼から入った光が網膜の手前の点に集まってしまうため、ピントが上手く合わずにぼやけて見えてしまうのです。
ムシメガネで物を見るときによくわかりますね。
ピントがうまく合うときには大きくはっきりと見えますが、遠くの物は上手く見れません。
オルソケラトロジーはこれを上手く利用しています。
レンズの先端をあらかじめ扁平にすることによって就寝時に角膜の形を変え、眼から入った光がうまく網膜にピントが合うように調節するのです。
近視や乱視の度合いは人によってそれぞれ違うので、レンズはオーダーメイドとなります。
レンズには米国FDA(日本での厚生労働省にあたる機関)が認可した「高酸素透過性レンズ」を使い、あなたの眼の形状にあわせたレンズを使います。
もしかしたら寝ている間にコンタクトレンズをしたままというのに不安を感じる方もいるかもしれませんが、医師の指導の下で適切に管理できる方には問題はありません。
最終的には医師とよくご相談の上、使用するかどうかの判断をされるとよいです。
▼昼間は裸眼で大丈夫?
オルソケラトロジーは夜寝ている間に装着するだけなので、昼間は裸眼で大丈夫です。 現にオルソケラトロジーを使用している私は昼間の間はメガネ無しで好視力を維持しています。夜遅い時間になると若干視力が落ちたり、光が多少ぼやけることはありますが、その場合は度の弱いメガネをかけることで問題はありません(度の弱い薄いタイプのメガネであれば3000円~5000円くらいでつくれます)。
また、近視の程度によっては「オルソケラトロジーとメガネを併用する」といった使い方が必要になることもあります。
基本的に昼間は裸眼でも大丈夫です。
▼手術をしないで視力回復!
オルソケラトロジーは手術の必要がない視力回復方法です。オルソケラトロジーは通常のハードコンタクトレンズと扱い方がほとんど変わらず、ただ「昼間の間に装着するか夜の間に装着するか」の違いがあるだけです。
手術はしないので「失敗して角膜の状態が元に戻らなくなった」ということはありません。
オルソケラトロジーは角膜の形を変えて視力の改善をめざすものなので、もし「効果があらわれなかった」という場合は装用を中止すれば角膜の状態は自然に元の状態にもどります。
もちろん通常のハードコンタクトレンズと同じく適切なケアは必要ですが、失敗のリスクはかなり小さいと言えるでしょう。
最新型の近視矯正の方法にレーシックというものがありますが、こちらは手術になるのでやはり失敗の危険性が若干あります。
また、未成年の方ですと角膜が成長しきっていないなどの理由から危険性が大きく、手術を受けること自体ができません。
その点、オルソケラトロジーはコンタクトレンズによって角膜の形を矯正するものなので角膜の水分が多く、柔軟性のある未成年の方に対してより大きな効果がでるのが確認されています(場合によっては近視自体が完全に治ることもあります)。
オルソケラトロジーを受ける前にはこうしたレーシックなどの他の近視矯正の方法と比べてみるとよいでしょう。
ただし、未成年の方でしたら文句なしにオルソケラトロジーを使うことをおすすめ致します。
※オルソケラトロジーは年齢が若い方ほど効果が大きくあらわれますが、60歳くらいまでの方なら効果があらわれるのが確認されていますので、まずは眼科医の方と相談してみましょう
▼どのくらいの視力矯正効果?
オルソケラトロジーは角膜の形をレンズによって変えるものなので、1日、1週間、1ヶ月、1年と夜にレンズを装着する期間が長くなるほどに角膜に長期的な「クセ」がついてゆくために効果が大きくなっていきます。個人差はありますが、開始後半年で週に2~3回の着用だけで「1,0以上」の視力矯正効果があらわれる方もいらっしゃいます。
私の場合も始めの1日目は朝から昼にかけてはよく見えたのですが、夕方ごろには視力が元にもどってゆくのがわかりました。しかし、1週間後には夜遅くでも好視力を維持できるようになりました。
角膜には非常に柔軟性があり、形状を変えるのが容易なためにだんだんとレンズの形に合わせてクセがついてゆくので長く続ける人ほど効果が高くなるのです。
具体的な数値では、裸眼で0,5程度の近視だった方のほぼ100%はオルソケラトロジーを継続的に使用することによって0,8以上になり、そのうち78%の方は1,5以上まで視力が回復しています。
もちろん裸眼で0,5程度の視力が無くても大丈夫です。
私の場合は裸眼で右目が0,1の近視、左目が0,1以下の乱視であったのですが、オルソケラトロジー使用開始後は裸眼で1.0程度の視力を維持しています。
オルソケラトロジー使用可能かどうかの目安として、メガネやコンタクト着用で0,5以上あれば大丈夫な場合が多いようです(これは着用する人の角膜の柔らかさなどの条件によって変わります)。また、強い乱視の方は矯正ができない場合もあります。
しかしながら、オルソケラトロジーの矯正のみで1,0の視力にとどかなくても、レンズで0,5程度まで視力を矯正してから、あとは度の弱いメガネをかけて補うといった使い方をしている方もいらっしゃいますので、強度の近視の方でもまずは医師の方と相談してみると良いと思います。
オルソケラトロジーは日々のレンズを着用をやめると視力は元に戻ってしまいますが、夜寝ている間の装着だけで昼間は好視力でいられるというのは大きなメリットだと思います。
▼メリットとデメリット
オルソケラトロジーのメリットには次のようなことが挙げられます。
「何といっても裸眼で過ごすことができる」
「7歳~60歳くらいまでの幅広い年齢層の方が着用可能」
「使い捨てコンタクトレンズよりも費用は同じか割安」
「基本的に通常のハードコンタクトレンズと扱いが同じ」
「18歳未満の未成年を中心に近視の進行を抑制する効果がある」
「テストレンズを使用して効果があるか確かめてから使用を開始できる」
「問題があれば着用を中止することによって角膜の形を元に戻すことができる」
以上のようなところになります。
「近視の進行を抑制する効果がある」という点には驚かれた方も多いのではないでしょうか?
未成年の場合は新陳代謝が活発なために角膜に柔軟性があり、オルソケラトロジーが近視進行抑制に効果的です。
もちろん角膜に柔軟性があるということは形状を変えやすいということであり、オルソケラトロジーの自体の効果も高くなります。
もしも、お子さんの視力が悪いという方がいらっしゃれば試してみる価値はあると思います。
※小さなお子様がオルソケラトロジーを使用する際には、医師の指導の下で保護者の方がしっかりと監督して使用してください
反対にデメリットには以下のことが挙げられます
「定期的にレンズの着用をしなければならない」
「強度の近視、乱視の方には使用できない場合がある」
「装用開始初期は視力が安定しないことがある」
強度の近視、乱視の方には医師の方から使用許可がおりないことがあるようです。
私は左右ともに視力が「0,1」ほどであり、左目が乱視だったのですが使用できました。
色々な条件が重なってくるのでオルソケラトロジーを使用できるかどうかは検査してみるまでは何とも言えません。ゆえに初回検査の時には医師の方とよく相談することをお勧めいたします。
オルソケラトロジーを始める際には必ずどの医院でも初回検査が必要なのですが、ここでテストレンズをつけてあなたにその効果があるのかを検査します。初回検査は保険が効くために1000円~5000円ほどで済みますし、検査も特に難しいものはありません。
私としてはこの初回検査のときに病院の雰囲気を確認するのも大事だと思います。
大切な眼のことですから自分自身が「ここならば信用できるな」というところで始めましょう。
使用開始後も定期検診があるためにその病院とは長い付き合いになります。是非ともあなたが信頼できる医師の方を探してください。
※なお、ここで挙げられるメリットとデメリットは書籍やインターネット上での情報を集めたものです。私個人が感じたメリットやデメリットは「オルソケラトロジー体験記」の「私の感じたメリットとデメリット」方に記載します。
▼どんな人が使用できるの?
オルソケラトロジーは条件によっては使用ができない場合もあります。
具体的にオルソケラトロジーの使用ができない方は
「円錐角膜の方」
「近視が強い方」
「乱視が強い方」
「重度のドライアイの方」
等になります。
円錐角膜の方などに関しては私は専門家ではないのでなんとも言えませんが、近視については「メガネ・コンタクトをつけた状態で0,5以上の視力がある方」であれば問題の無いことが多いようです。
乱視についても軽度のものであれば問題ありません。実は私も左目が乱視なのですが、幸い軽度でありオルソケラトロジーで補える程度だったので問題なく使用しています。
ドライアイについても重度の方は使用しない方がよいのですが、軽度のものであれば医師の判断の元、使用可能になることも多いようです。また、寝ている間は眼を閉じているので常に角膜が潤っている状態となるので、眼を開けている状態で装用する通常のコンタクトレンズよりはむしろドライアイの方にとって適していると言えます。
参考なまでに私の中学生の従弟もオルソケラトロジーに挑戦しようと思ったのですが、コンタクトレンズの使用経験が無く、眼に異物感を感じるのが嫌なために使用はしませんでした。医師の方のご判断では使用には問題はなかったのですが、そういった側面でも使用に適していない人もいるようです。
ただし、使用可能であれば若年者の方を中心に「オルソケラトロジーには近視の進行を遅らせる、または停止させる効果」が確認されているために、小中学生のお子様をお持ちの方には近視を進めないためにも是非検討された方がよろしいかと思います(7歳くらいから使用可能となります)。
▼オルソケラトロジーの安全性
オルソケラトロジーの安全性については問題ありません。
もしかしたら寝たままレンズをつけることに抵抗のある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、オルソケラトロジーは米国FDA(日本での厚生労働省にあたる機関)でも有害性が無いと認められ利用が許可されています。
レンズには高酸素透過性のものが使われ、米国だけでも100万~120万人の方が実際に使用しており、オルソケラトロジー特有の有害な報告はありません(個人的な意見ですが、訴訟大国であるアメリカで特に問題になっていないということは安全性に問題はないのだと思います)。
もちろんコンタクトレンズに変わりはないので、通常のハードコンタクトレンズと同程度のリスクはあります。しかし、通常のコンタクトレンズと違って装着しているときに眼にゴミが入ったりして痛い思いをしたり、ふいに外れてなくしてしまったりといったことはあまりありません。
このような点を考えると、むしろ通常のコンタクトレンズよりも安全だと言えるでしょう。
医師の指導する使用方法を守り、定期検診をきちんと受けることができれば問題はありません。
▼どんな人におすすめ?
ずばり「裸眼で生活したい」という方におすすめです。
メガネやコンタクトレンズは便利な一方でわずらわしい面があります。
私も以前はメガネを使用していましたが、ふいに曇って見えなくなってしまったり、どこに置いたのか忘れてしまったり、着替えるときに一度メガネをはずさなければいけないこともありました。お風呂に入るときもはずさなければいけません。
コンタクトレンズでも眼にゴミが入ってしまったり、着用中にズレてしまったりすることがあります。
また、レンズをつけたままだと目が乾いてしまうために絶えず目薬を携帯して何分おきかにさしている人もよく見かけます(目薬代も積み重なるとけっこうな金額になります)。
オルソケラトロジーならば曇って見えなくなってしまうこともありませんし、着脱は基本的に洗面所で行うことになるので無くしてしまうことも少ないです。眼にゴミが入ってしまってもコンタクトレンズははずした状態であるので必要以上には痛くなりませんし、眼が乾くことも無いために目薬を携帯する必要もありません。
また、「スポーツを楽しみたい」という方もたくさんいらっしゃるとと思います。
例えば野球、サッカー、ウィンドサーフィン、水泳などの激しい動きをしたり、裸眼の方が楽しめるスポーツはたくさんありますね。メガネやコンタクトレンズをしたままだとどうしても邪魔になってしまいますが、オルソケラトロジーだと問題はありません。
他にも消防士など職業上の理由で裸眼の方が有利な場合もありますし、18歳くらいまでの未成年の方でしたら近視進行を遅らせる効果もあるのでこれも適しています。
▼手入れの方法は?
手入れの方法は通常のハードコンタクトレンズと同じです。
私の手入れ法は朝起きてレンズをはずした後、ぬるま湯で洗ってから市販の洗浄液に夜までつけておきます。あとは1週間に1度程度、綿棒に洗浄液をつけてから軽くこすり洗いをするぐらいです。
※余談ですが、洗浄液は常に少し多めにストックしておきましょう。まだ残っていると思って「洗浄液につけようとしたらもうカラだった」ということがあると次の日にオルソケラトロジーを使うことができなくなってしまいますので…。
ケースも市販のハードコンタクト用のケースで大丈夫です。
通常のハードコンタクトレンズを使用されている方は新しく買う必要はありません。
私は最初、特殊なレンズなので何か特殊なケア用品が必要なのかなと思っていましたが、特殊なものは必要ありませんでした。
ただし、医師の方からは「洗浄液につけることは忘れないように」と念押しをされました。
コンタクトレンズではケアを怠ったために合併症を引き起こしてしまうという悲しい例もありますので、必ずケアは怠らないようにしましょう(特に小学生のお子様が使用される場合は保護者の方がきちんと監督しましょう)。
▼昼間の装用もOK
オルソケラトロジーは基本的に夜間に装用するためのコンタクトレンズですので、「寝ている間に着けなければいけないのかな?」と考える方もいらっしゃいます。
しかし、オルソケラトロジーはレンズ自体に度が入っているために、普通のコンタクトレンズと同様に朝着けて学校や仕事から帰ってきてからはずすという使い方も可能です。
もちろんレンズをはずした後は裸眼でも良い視力が維持できます。
もし定期検査などで角膜に問題があった場合は夜間の装用を中止して昼間着用するようにすれば問題はありません。
ただし、夜間の装用のメリットである、
・寝ている間は目に異物感を感じないこと
・目にゴミなどが入ってレンズを傷つける心配が少ないこと
・就寝前にはあまり行動することがないために破損などの危険性があまりないこと
などを考えると、夜間装用の方が楽です。
医師とよく相談の上、昼間に着けるか夜間に着けるか、都合の良い方を選びましょう。
▼定期検診は忘れずに
オルソケラトロジー装用時には定期検診は必ず受けてください。
コンタクトレンズは自分でケアしているつもりでも、極少数ではありますが知らず知らずのうちに合併症を引き起こしてしまう場合があります。合併症は進行してしまうと視力の悪化を招き、矯正後の視力でも0,1に満たなくなってしまうという例もあります。
万が一合併症にかかってしまっても初期の段階であれば治療により治る可能性が高くなるので、早期の発見は非常に重要です。そのために必ず定期検診は忘れずに受けてください。
これからオルソケラトロジーを受けるかもしれないあなたを怖がらせてしまうようなことを言ってしまいましたが、それほど医師による定期検診が重要であるということは必ず認識していただきたいと思います。
ただし、医師の指導の下で適切なレンズケアをすればまず問題はありません。
合併症を引き起こす例で一番多いのは「装用期限を守らない」ということです。これは洗浄液につけずに次の日にそのまま使ってしまったりといった例です。
ケアを怠れば非常に怖いことが起こりうる一方で、適切なケア、検診を受ければ問題も無いということをご留意していただきたいです。
私の通う医院では「オルソケラトロジー使用開始翌日、1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後(以下6ヵ月後)」の定期検診を義務付けられています。視力の検査や、眼に異常が無いかの検査もしてくれますし、改めてレンズの洗浄も行っていただいています。
あなた自身やお子様の大切な眼を守るために、医師による指導や定期検診は絶対に守ってください。
▼どこで受けることができるの?
日本国内ではオルソケラトロジーは現在のところは厚生労働省が正式に認可しておりません。
ゆえにオルソケラトロジーを始めるのには「自由診療」として扱っている眼科を探して治療を受ける必要があります。メガネや通常のコンタクトレンズと違ってどこにでもあるというわけではないので、まずはオルソケラトロジーを取り扱っている眼科を探す必要があります。
とはいえ、日本中に取り扱いの眼科はいくつかあるため自宅から通える距離にオルソケラトロジーを扱っている眼科がある確率は高いです。
もしオルソケラトロジー取り扱い眼科が自宅から多少遠いところにしかなく通うのが大変であっても、裸眼で生活できるメリットを考えたら治療を受ける価値はあるかもしれません。なぜなら、最初のうちは通うのが大変でも、オルソケラトロジーは角膜の安定期に入れば6ヶ月に1回の検診で済むからです。
6ヶ月に1回だけ自宅から眼科まで通う大変さのために治療を受けないか、がんばって通って毎日が裸眼で生活便利さをとるかという選択肢になりますが、私は「毎日が裸眼で生活できる便利さ」をとります。
なぜならば実際に私はオルソケラトロジーを取り扱っている眼科まで片道2時間以上をかけて通っているからです。
最初のうちは正直なところ「2時間もかけて通うのは面倒だな」と思いました。
しかし、「毎日が裸眼で生活できるなら」と思って最初の適性検査を受けてみることにしました。
※最初の適性検査は保険診療が効くために1000円~5000円程度で済みます
結果は言うまでもなく、大正解でした。
確かに定期検査の度に通うのは大変ですが、その価値は十分にあります。
もし、あなたがオルソケラトロジーを始めてみるか迷っているのならばまずは最初の適性検査だけでも受けてみることをおすすめします。
上記のように初診料は安価ですし、最初に体験のためにテストレンズをある程度の時間着用してみるのですが、その短時間でも視力回復の効果は現れます。
何よりオルソケラトロジーを体験してみない使用してみようか迷っているだけというのは非常にもったいないことだと思います。
もちろん短時間では角膜矯正の効果はすぐに消えてしまいますが、少しの間であっても裸眼で遠くが見える状態を体験できます。オルソケラトロジーのレンズをオーダーして治療を開始するかどうかは体験後にもゆっくりと考えることもできます。自分には合わないと思うのならば使用を中止しても大丈夫です。
治療を受けるかどうかはその人次第ですが、オルソケラトロジーに興味のあるあなたならば「メガネやコンタクトのわずらわしさから解放されて裸眼で生活したい」という思われているはずです。
もし自宅から通える距離にオルソケラトロジー取り扱い眼科があれば適性検査だけでも受けてみてはいかがでしょうか?
▼費用はどのくらい?
気になるオルソケラトロジーの費用ですが、両目のレンズを作成するのに大体10万円~30万円ほどかかります。金額にかなりばらつきがありますが、現在のところオルソケラトロジーは自由診療で行われるため米国でレンズ作成を依頼するオーダーメイド方式なので通常のコンタクトレンズよりは高額になってしまいます。
また、自由診療のために個々の眼科により費用もかなり違ってきます。
ただし、多くの眼科ではレンズ代に6ヶ月までの定期検診代も含まれているために、いろいろな眼科を探せば初診料などを含めても両目のレンズをオーダーしても15万円くらいで始められると思います。
かなり高額なように見えますが使い捨てタイプのコンタクトレンズであると1日に両目で200円、1年間のうち300日使用するとすると、1年間で6万円、2年間で12万円、3年間で18万円もかかってしまいます。また、通常のコンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズは眼に大きな負担がかかってしまうというデメリットもあります。
オルソケラトロジーのレンズの耐用年数は大体2年~5年程度ですので、長期的にみれば使い捨てのレンズと同程度か割安になるので効果を考えれば決して高くはないかもしれません(通常のコンタクトレンズだと目薬もかなり必要になってきます)。
私の場合は初診料、テストレンズ費用、レンズ作成費用全てを含めて15万円ほどで始められました(ちなみに開始時には学生だったので若干割引をしてもらいました。眼科によっては学割制度やモニター制度でかなり安くなるそうです)。
オルソケラトロジーを使用するには他の視力矯正の方法と金額やメリット、デメリットを見て総合的に判断するのが望ましいでしょう。
▼子供の近視矯正方法としても有効
オルソケラトロジーは子供の近視矯正方法として非常に有効です。
なぜなら子どもの場合は角膜が柔らかく、レンズによる形づけがしやすいからです。
また、子どもの場合はまだ軽度の近視である場合が多く、オルソケラトロジーは近視の程度が軽いほど効果が出やすいということも有効な理由の一つとして挙げられます。
特に仮性近視といわれる近視の極初期の段階であれば半年ほどで完全に近視を治してしまうこともできます。完全に治ればオルソケラトロジーのレンズは必要ありません。もちろんメガネも通常のコンタクトレンズも必要ありません。
つまりオルソケラトロジーを使用するのであれば早期の開始が重要になってきます。
別ページでも述べていますが、オルソケラトロジーには近視の進行を遅らせる効果も確認されています。私を含め、眼の悪い方は体験的にご存知のこととは思いますが、実はメガネは近視の進行をよりいっそう早く進めてしまいます。
近視が始まった人はまずメガネで視力を矯正しようとしますが、メガネは眼とレンズの間に若干の距離があります。着用時には気づかないのですが、この距離は常に数ミクロンの単位で変わってゆきます。これにより、眼のピントを合わせる筋肉である「毛様体」が常に細かく働き続けなくてはならなくなり、眼にとっては大きなストレスとなってしまうのです。
このストレスが眼にとって大きな負担となり、近視の進行をよりいっそう早く進めてしまうのです。
メガネをかけはじめると近視が早く進むのはこうしたメカニズムがあったのです(私も高校生になってからメガネをかけ始めましたが、高校時代の3年間で近視がかなり進んでしまいました)。
だからこそ、まだ近視が進んでいない未成年にはオルソケラトロジーは非常に有効なのです。
もし、自分のお子様が近視になり始めたのならば、なるべく早期に治療を始めた方が良いと言えるでしょう。
▼寝るときの注意点
オルソケラトロジーは夜間に着用したまま寝るものです。
寝る時にレンズが瞳のちょうど真ん中にくれば問題がないのですが、中心から少しズレてしまうことがあります。
この現象は「うつ伏せに寝る人」によくあるそうです。
うつ伏せに寝る場合は姿勢によってはまぶた上に圧力がかかってしまうことがあり、その影響でレンズの位置がズレてしまうのです。
もしオルソケラトロジーを始めようとしているあなたが普段からうつ伏せで寝ているのならば、オルソケラトロジーをしている間はあお向けに寝たほうがよいでしょう。
もしうつ伏せの方が寝やすいという場合はオルソケラトロジーを始める前に医師に相談ておきましょう。
▼レーシックとの違い
「レーシック」という近視矯正の手段をご存知の方もいるかも知れません。
レーシックは簡単に言えば、「角膜を削って光の屈折を変えて視力改善を目指す手術」です。
こちらはオルソケラトロジーと違い、手術さえすれば後は何もしなくても裸眼で日常生活をおくれるのですが、オルソケラトロジーと比べると以下のデメリットもあります。
まず、レーシックは「角膜自体を削るもの」であるので、一度手術をすれば完全に元の状態に戻すことはできません。
その点、オルソケラトロジーは角膜を削るのではなく形を変えて光の屈折を変えることにより視力の改善を目指すものであるので、レンズの使用を中止すれば角膜の形を元に戻すことができます。
つまり、オルソケラトロジーやり直しや使用の中止もできるのです。
また、レーシックは角膜を削るものであるので再度近視が進んだときに再手術ができないことがあります。人間の角膜の量には限界があるので、これも当然といえるでしょう。
対してオルソケラトロジーは近視が進んで使用中のレンズが合わなくなってしまっても度の強いレンズを作り直すことによって対応することができます。
レーシックと違ってやりなおしが効くというのは大きなメリットです。
最後にオルソケラトロジーは未成年者にも使用可能という大きなメリットがあります。
レーシックは手術になってしまうので未成年者の方は受けること自体ができません。
しかし、オルソケラトロジーは別ページでも述べたようにむしろ未成年者にこそ大きな効果があります。
近視の進行を遅くできるというのは未成年者に特に顕著に現れます。
近視自体が治る例もあるので未成年者の方の場合は使用可能なオルソケラトロジーの方が適しているといえるでしょう。
「レーシックはケアなどがわずらわしい人に適していると言え、オルソケラトロジーはやり直しができるメリットを重視する人と、未成年者に有効」ということになるので、どちらを選ぶのかはメリットとデメリットを総合的に考えましょう。
なお、レーシックはその性質上、オルソケラトロジーと違って「体験してみる」ということができません。
ゆえにレーシックを受ける前には各医院を十分に比較検討し、実際に各医院の説明会に行ってみる等が非常に重要になってきます。
もしレーシックを受けるのであれば、オルソケラトロジー以上に慎重な判断をしましょう。
PS・レーシックに興味のある方は情報収集だけでもしてみましょう。近視治療には高いお金を払うことになるのですから、色々な方法を比較してみるのが大切です。
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